空の間
更新に少し間が空きました。
間が空くと書いて、空間ですね。
それは空(から)っぽの、間(ま)でもあります。
いい塩梅でそのような余地を作ることも、時にはいいのかも知れません。
空の間を越えたところまで来て、ふと気がつけば、季節は夏から秋に向かいつつありますね。多少は過ごしやすい気候となってきたけれど、どこか物寂しい気もします。
もう少し、夏気分を味わっていたい。
空の間とは言えども、もちろん空っぽの日々を過ごしていたわけではなく、それなりに色々とありました。毎週行っているからだアトリエとベーシッククラスはもちろんですが、私が岡山に移住する前に行っていたオープンワークショップサロン「ウゴイテミルカイ」が10年ぶりに開催されたりもしました。
からだアトリエは、ここ最近は「感覚のスケッチ」を主に行っていますが、同時にそれはからだの構造そのものを身体的に意識してゆく作業も伴っています。各関節、骨、筋肉等の存在をからだを動かすことによって、具体的に捉えてゆくような作業です。実際に右肘には右肘の関節が存在している訳ですが、日常生活ではその存在を意識することなく動かしています。からだは日常生活においては意識することなくとも正常に機能しますが、踊る状況においては、からだへの意識は重要なファクターとなります。
自らのからだの物理的存在を、身体行動によって意識するということは、からだそのものの存在を意識することであって、それは言い換えれば、自らの存在そのものを、ある一つの方向から意識する作業でもあります。
自分のからだを通して「からだとは何か」ということを考えるのは、「私は何であるのか」ということに直結しているということです。そして、そこにこそ、表現の種となるものがあるのです。
そんな感じで、難題に向かっているように思えるかも知れませんが、実際のアトリエでは、皆、和気藹々と、ひたむきに、からだに向かっています。
ベーシッククラスは7月から「アップダウンメソッド」と「基礎テクニック」の二つのクラスで構成されるようになりました。最初は二つの要素を1日に行おうと思って始めたのだけど、どうしても内容が時間内に収まらないので、分割した形になります。
基本的にはどちらもダンスを踊るにあたり、身体的な基礎技術を体得するためのものですが、アップダウンメソッドは踊るためのからだ作りに徹底しています。対して基礎テクニックは、いわゆるダンステクニックを体得するための基礎に特化しています。
基礎を継続するという習慣は、日本のコンテンポラリーダンスにおいてはあまり定着しないものなのかも知れませんが、身体を駆使するダンサーにアスリート的な側面が備わっている以上、基礎訓練の継続はやはり必要だと考えています。
ベーシックの二つのクラスは基本的には一週毎に入れ替わり行われていますが、時折不定になることもあります。詳しくはサイトにてご確認ください。
なんか、最後は宣伝のようになってしまいました。。。
10年ぶりに行われた「ウゴイテミルカイ」は開催時期がお盆休み真っ最中ということで参加者は少なめでしたが、いい会になったと思います。新しい出会いもあり、10年ぶりの邂逅もあり。
ウゴイテミルカイは実験的オープンワークショップと、ワーク終了後のサロンによって構成されています。
ワークの方は今後、ダンサーだけでなく、俳優、写真家、美術家、映像作家、音楽家など、ジャンルや経験を越境した人たちの集まりとして行きたいと考えています。からだを動かしたい人は動けばいいし、動いている人をデッサンする人がいてもいいし、写真や映像を撮る人がいてもいい、楽器を演奏する人がいてもいい。各々表現に向かう人が、それぞれの方法で「ウゴク」瞬間が同時共有される時空となればと考えています。
ワーク後のサロンは、まあ、いわゆる飲み会です。。。ワークに参加した人たちがそれぞれワークを振り返ったり情報の共有などの場として。中には、サロンだけ参加する人もいますよ。前回もサロンのみの参加者は4名ほどいました。。。
基本的には色々な意味でオープンな場所です。
次回開催はまだ未定ですが、開催が決定したら本ブログにてお伝えします。
さらに、他にも、11月に行われるM-laboratory公演「Moment of motion」の撮影やら、チラシデザインやらと色々でした。その合間を縫って、映画観たり、美術展や個展に行ったり、サマソニ(Live配信)を見て新たな音楽との衝撃的な出会いがあったり。
決して空っぽの間とは言えない、更新の間の空き方でありました。。。
要するに、あれやこれや忙しかったということなのか。。。
いや、決して、忙しい訳ではないんだけどな。。。
何故かしら。。。
空っぽの間に、何を入れるのか。
充実させたいものです。