受皿
2020年。
数字の並び方からして、何かしらの節目と整合性を感じる。そう感じさせてしまう何かが、今年という時の流れの切断面にはある。新たな何かがスタートするのか、あるいは既存の何かがターニングポイントを迎えるのか。それは分からないけれど。
何はともあれ、新しい年が始まりました。
本年もどうぞ、よろしくお願いします。
と、ねんがらねんじゅうを読んでいるであろう、顔の見えない(もしくは、まだ出会ってすらいない)あなたへと、ご挨拶申し上げます。
改めて考えるまでもなく、このような状況というものは既に当たり前のことなのかも知れないけれど、未だその状況には慣れないものであります。
私は、誰に向けて、言葉を発信しているのだろう。
もしかしたら、私以外の誰でもなく「私自身」に向けて発しているのかも知れない。いや、「私自身の中に存在している誰か」に向けてなのかも知れない。とは言え、私は自分の部屋で独り言を呟いているわけでもなく、私以外の誰も目にすることのないであろうノートに文字を綴っているわけでもない。インターネットを介して、虚実のままならない、実体の伴わない電脳世界に文字情報を残している。
その世界に、私はいるのか。その世界は、私の存在を代替しているというのだろうか。
まあ、ねんがらねんじゅうというこの場所(場所のようなもの)が、私の思考がこぼれ落ちるための受け皿となっていることは、なんとなく承知している。
それでも、実感もなく、ひどく曖昧なことに何らの変わりもない。
そこには、質量を伴った実体というものが存在していないからだ。
ここには、質量を伴った実体はない。
だからといって、特に困ることもない。
戯言はさておき、2020年も始まって、M・O・Wではベーシッククラスと、からだアトリエも、既に新年1回目が行われました。今年も参加している皆さま、自分のからだに向けて、果てのない旅は続くといった感じです。
また、今年はM-laboratoryの新作が、沖縄・仙台・東京の三都市を巡回します。詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。新メンバーを迎えて初となる、カンパニー作品のクリエーションも間も無く始まります。
さらにさらに、Works-Mでも幾つかの企画が行われる予定。こちらの様子も追々、このブログでああだこうだと語られてゆくものと思われます。
2020年。
今年も、誰でもない誰かに向けて、私はこの場所から言葉を発信してゆくのだ。
こぼれ落ちるものの、受け皿として。
よろしくお付き合いください。