くるくる速度

 沖縄と東京の仕事を同時に動かしている。岡山で。
 こうやって仕事を進めていると、各都市の個性がはっきりと感じられるから面白い。東京はやっぱり、早い。なんでそんなに急いでいるのかは知らないけれど、何かに急き立てられている感が否めない。それだけ物事の回転速度も早いのだろうと推測は出来るものの、その回転速度が作品を商品にしてしまい、はたまた消費してゆくシステムを作っているのだろうな。もしくは逆にそのような既存のシステムによって急かされていながらも、それに気がついていないようにも見えるが。
 僕が東京を出た理由の大部分を占めているのが、そんなシステムへの懐疑からなのだけど、こうして傍から見るようになるとなんだかちっぽけなところで、くるくる回って大変だなあ、というのが正直な感想。
 ゆっくり、焦らず、腰を据えて、しっかりと作る。これって、創作の基本なんじゃないかいなぁ。