情報の光、情報の音

 この三日間長雨が続いたけれど、今日やっと雨があがって、太陽が顔を出した。雨の日も嫌いじゃないんだけど、あの勢いで三日も降り続けるとちょっと困ってしまう。そして、三日ぶりに太陽を拝んで思うことは「やっぱり太陽はいいな」ということ。植物になったような気分。
 さて、雨降りのここ数日は岡山でR40のリハーサルと日女公演「無題」の音作りをして過ごした。「無題」は情報と身体をテーマに作品を作っているのだけど、音や光を情報としてどう捉えるかも、もうひとつ面白いところ。当初は身体以外のあらゆる情報を舞台上から排除していたので、構想としては無音作品、照明も地明かりのみ変化なしで考えていたのだけど、冷静に考えてみると、そういった構成はもう多くの人が何度も試みて来ているし、スタジオパフォーマンスのような雰囲気になりそうなので、その考えは自然に消えていった。コンセプチュアルな考えによってシンプル過多に傾く行為は、この時代においては逆に複雑な演出(一つの狙い)と伝わりかねない。その思考構造自体が極めて複雑なのだけれど…。ただ、身体を中心に据えた作品には変わりないので、照明プランは極力シンプルに、音はダンサーの身体とどう関係するかを慎重に考えて構成している。音も、ある意味ではシンプルの域は越えないだろうと思う。情報という概念をイメージ化して音に変換するとどうなるのか。というのが今回の音プランの軸になっているような気がする。おそらく、観客の身体にもフィジカルにはたらきかける音になるのではないかな。と。
 また明日から東京でリハーサル。今回の滞在はスタッフ総見も含まれている。こちらで作った音と、東京の11人のダンサー達の身体を合わせるのが楽しみ。
 久しぶりの太陽なので植物に水をやって日の当たる場所に移動した。