発火点

 ダンス。踊り。を現象として起こすというのは、その発火点が具体的にどこにあるのか、という事を抜きには考えられない。要は何がダンスの火をつけたのか。そしてその火は絶やさずに燃やし続けていいものなのか、それとも、燃やし続けると抑えが利かなくなって自らを危険にさらす種類のものなのか、そこを見極めなければ、継続出来ない。もちろん、それを見極めるのは簡単な事ではないのだけれど。
 既にもう、ノリ、や、勢い、や、新しいもの好き、や、珍しいもの好き、や、マニュアル、や、アート頭、のみでは、困難な時代と領域に入っているのかも知れないな。
 火を絶やさないために躍起になって、空気を送る事を忘れてはいけない。
 そして、もし火が消えてしまったのなら、おりを見て、またいつか、起こせばいい。その時には、新しい風が必ず吹くのだから。