虫の宇宙

 秋です。日も暮れて、窓の外から色んな虫の音が聞こえてくる。
 あの日そこに別れを告げたのに、また同じところに戻ってきちゃったような、不思議な感覚。ひどく残酷なようにも思える。
 結局、地球はコマみたいに回転しながら同じ軌道をグルグル回っているのだ。そこから何処へも行けない。巨大な空間をものすごいスピードで移動しているように思えても、視点を更に拡大するとちっとも移動なんかしていない。
 地球の自転速度は秒速500mで、公転速度は秒速30kmだと言うのに、その速度の感覚なんか全くイメージできない。。。それでも、イメージを超えてしまっている事を更にイメージするのは、はっぱり楽しい。

 そんな中、移動について、今日も考えている。
 
 
 
 
 
 
 じっとしながら、移動している感覚。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 秋の虫が、ダイレクトに思考に訴えかけてくる。