見えて、在るもの。

 ダンスを続けていれば、自然に多くのものが垣間見えて来る。また、長く続けていればその分、その視点はディープな部分に入り込んで行く。たとえばそれは、深い森の中の物語のようなものであったり、誰かの小さな心臓に両手で触れるようなものであったりするのだけど、クオリアとして僕の身体に刻まれるだけで、誰かに言葉で説明する事は出来ない。
 しかし、ダンスを続けていなければ見えてこなかったものが、そこには、確実に、在る。