石の夢

 夢を共に語る人がいるというのは、多かれ少なかれいい事なのだと思う。そんな人が一人でもいなくなってしまうのは、自分の身の肉を削がれるような、骨を削られるような思いになるけれど、それでも残された者は生きていかなけりゃ。そんでもって、そんな事を思いながら石を見つめる。石に救われるような感覚。石は冷たいかもしれないけれど、暖かい。