何を創るのか

 今年の創作が非常にゆっくりとしたペースで進んでいる。今年の創作とは言っても、それは来年、再来年へと向けたもう少し大きな物作りに繋がっている。ただ単に単体の作品を作る、もしくは作品世界の構築だけを目的とするのではなく、その継続によって具体的な概念を新たに作って行く事。まだ、明確な言葉にはならないけれど、感覚としては確実にそこに向かい始めているような気がする。
 広い意味で何かを表現するための状況というものは、ここ20年の世界経済とテクノロジの変遷で大きく変化して来たし、その過程で(実験的なものも含め)色々な試みが為され、また可能性を格段に拡大してきたと思う。ただ、では今現在に立ち返って考えると、この時代とこの体系の中に身体があるのであれば尚更、そこからさらに次の地点へと向わざるを得ない。それはただ変化だけを求めているというのでもない。ある意味では進化と言えるのかも知れない。
 時間はかかるかも知れないけれど、やってみる価値はありそうだな。