命題

 日本は震災から二ヶ月が経とうとしている。今、日本は、多くの命が自然災害という名のもとに失われ、その悲しみの中にある。もちろん、その後の人災の苦しみもある。この災害を通して多くの人が「人間の命、人間の生」という抽象的な事象を、改めて思い直しているのだと思う。と同時に、どこかの国では、戦争と紛争を繰り返し、ナショナリズムの名のもとに、人の命が人為的に奪われてもいる。
 死生観。
 それに対しての完全な答えは、今のところ、ない。