子供と大人

 子供の頃大好きだった、とある漫画。毎月のお小遣いを少しずつ貯めて、やっとの思いで単行本を全巻集めた。しかし、それなのに、いつの頃だったか(高校生の頃だったかなあ…)僕はその漫画本を全巻まとめて捨ててしまったか、古本屋に売りに出してしまったか、したのであった。それから20年経ったここ最近、僕は何故かその漫画を無性に読み返したくなっていて「なんで手放してしまったんだろう」と思いながら、その事を、深く深く、反省したのである。好きな本は決して手放してはならないのだ。たとえそれが漫画本であったとしても。
 そんなこんなで先週末、その漫画を探して書店を巡ってみた。古い漫画なので、なかなか見つからなかったのだけど、数件回ってやっと見つけたのが、昔の名作漫画(!?…なのか?…アレが!?)によくある「文庫漫画」化されたもの。それでも、即、全巻揃いで大人買いしてしまった。嗚呼、思わぬ出費。痛い。でも、今度は死ぬまで手放さない。
 ちなみに、その漫画の題名は…う〜ん、やっぱ教えない。