師走についての小確幸

 近くのスーパーやデパートに行くと、世間は思いっきり正月気分だという事に気づかされる。「も〜い〜くつね〜る〜と〜、お〜しょ〜さ〜ん〜」などとさんざ喚き立てるような音楽。でもそんな風情は、実をいうと好きなんだな。やっぱり年の暮れから新年を迎えるあたりはワクワクする。でもクリスマスはそれ程でもない。ケーキ食ったり、チキン食ったり、プレゼント〜!とかは楽しいけれど、世間が喚き立てるクリスマス気分、みたいなものは少し「引いて」冷静に見てしまう。特にイルミネーションの電飾が、豆電球からLEDにとって変わってからは、あの光を見ただけでうんざりしてしまうようになった。
 なんでだろ。なんで正月は良くて、クリスマスは駄目なんだ?!まさか、私に敗戦意識や欧米文化に対する違和感があるとも思えないし。そんな事をボーと考えていて、とりあえず行き着いたのは、なんと…「親の教育だ!」というものであった。浅はかな結論のように聞こえるが、多分親の教育に十中八九間違いない。かといって「クリスマス気分より正月気分の方が好き」というのは、私自身なんとなく自分の好きな部分でもあるので、もちろん親には感謝しているのだ。
 だからどうした!という内容だろうが、それはそれ、私にとっては、村上春樹氏言うところの小確幸的発見だったのだ。