帰宿

 本日、午前11時30分から劇場でのテクニカルミーティング。アジアツアーでお世話になったスタッフの方々との再会に驚く。あんなヒトも来てこんなヒトも来てた。テクニカルの打ち合わせをざっと終えて、相棒のHちんと音楽家のHさんとわたくし、Hとで(H3っつだ!)、地面を這ってはしばらく停止するカメムシを眺めながら、本題の作品に関するミーティングを行う。午後いちからリハーサルを開始するも、そのまま勢い余ってほぼノンストップで21時まで。いやー疲れた。と言葉に出してみたものの、それほど疲れていない。心地よい疲労は、疲れとは感じないものだ。
 リハーサルを終えて、三人でホテル近くの居酒屋に行って、舞鶴の美味しい魚を食べる。久方ぶりの落ち着いた、しっかりした食事。満足。
 作品を深めるにあたって「崩壊するニンゲン」と「危機感」について考える。考えはまとまるも、それを身体化するのは簡単な作業ではない。あるいは現代社会においては「危機感」すら「崩壊」しているのかも知れないが。願わくば生きのびて行くためにも、そんな事に鈍感になりたくはないな。と、のほほんと地面を這うカメムシを眺めながら思った。